モーツァルト:後期交響曲集






クーベリックとバイエルン放送響による後期交響曲集。

この演奏、実はかなり特徴的な部分がある演奏だと思うのだが、

あまりクラシック音楽に親しみがないような人が聴くと、おそらく

上品で丁寧だけれど特に訴えてくるものもない、BGMのような感じに聴こえてしまうと思う。

それくらい「大人しい」演奏ではあるのだが、ではその特徴的な部分とは何か・・・?


上手くは説明できないのだが、なんだか、じめじめしてたりとか暗くはないのだけど、

盛り上がる場所でも決して熱さず、すぐにふっと口をつぐんでしまうような感じがある。

全体のベースとなるトーンとして沈黙があって、常にその上で音楽が鳴っている。

テンポも遅めだが、それ以上に音の間(ま)とか、消え入る弱音が印象に残る。


この演奏で40番のメヌエットを聴くと、晩年の秋、ベンチに独り座っているような情景が連想されてきた。

このいかつい曲からそのような風景を見たのは初めてだったので、とても貴重な演奏だと言える。


2019/05/11(土) 00:58 PERMALINK